薄毛治療・AGA
AGA(男性型脱毛症)とは
AGAはAndrogenetic Alopecia(男性型脱毛症)のことで、日本人男性の約4人に1人にみられるとされます。思春期以降に前頭部や頭頂部から薄くなり、進行するとその部位の毛髪が失われます。
主な要因は遺伝と男性ホルモンの影響です。
発症のメカニズム
鍵となるのはアンドロゲン(男性ホルモン)です。アンドロゲンの一種であるテストステロン(T)がジヒドロテストステロン(DHT)へ変換されると、前頭部・頭頂部の毛髪成長が抑制され、ヘアサイクルの成長期が短縮。毛包は次第に小型化し、髪は細く短い(軟毛化)状態へ。最終的にその部位の毛髪が失われていきます。
したがって治療では、DHT産生を抑えることが重要になります。
進行と治療介入のタイミング
AGAはゆっくり進行しますが、放置すれば脱毛が進むのみです。一方、毛包が残っている段階で治療を始めれば、太く長い毛への回復が見られることもあります。
当院の治療
フィナステリドやデュタステリドなど、DHTの働きを阻害するとされる内服薬を処方します。効果・副作用を確認しながら、適切な投与を検討します。
副作用・注意点
内服治療では、性機能の低下(性欲減退・勃起不全など)、抑うつ状態、乳房の女性化がみられる可能性があります。肝機能へ負荷がかかるため、治療前後で肝機能検査を行い、安全性を確認します。
また、肝機能障害のある方は服用できない場合があります。前立腺の腫瘍マーカーであるPSAに影響を与えることがあるため、適宜採血(自費)が必要です。詳細は外来でご相談ください。
