ケガ

受傷から24時間以内であれば縫合が可能なことがあります。
感染状況や受傷後の時間経過などを踏まえ、縫合か、軟膏で上皮化を待つ保存的治療かを判断します。

やけど

熱湯や暖房器具など高温刺激が一定時間以上接触することで皮膚・粘膜が損傷した状態(熱傷)です。
重症度はⅠ度〜Ⅲ度に分類されます。

Ⅰ度
(表皮熱傷)
表皮まで。紅斑・むくみ・ヒリヒリした痛みが出現。
Ⅱ度
  • 浅達性Ⅱ度
    真皮浅層まで。びらん・水疱、痛みがあり、瘢痕化しにくい。
  • 深達性Ⅱ度
    真皮深層まで。びらん・水疱があり、水疱底は白っぽい。治癒に約1か月、瘢痕・ひきつれを生じやすい。痛みは軽度で知覚低下を伴うことあり。
Ⅲ度 皮下組織まで。神経損傷により痛みを感じにくいことがあり、乾燥・灰白色の壊死組織が見られます。水疱は生じません。

応急処置

直後は水道水で冷却してください。

当院の対応

Ⅰ度など軽度熱傷を対象に治療を行います。深達性Ⅱ度〜Ⅲ度は全身管理が必要となることが多く、総合病院をご紹介します。

傷跡

擦り傷・切り傷・やけどなどで皮膚が損傷すると傷跡が残ることがあります。当院ではできるだけ目立たなく、元の状態に近づけることを目標に、軟膏治療に加え、必要に応じて手術やレーザーを用います。
以前の外傷痕・手術痕、ケロイド状に盛り上がった傷、ひきつれなどもご相談ください。

瘢痕(ケロイド・肥厚性瘢痕)

ケガや手術後の修復過程で皮膚再生がうまくいかず、ミミズ腫れのように盛り上がる状態をケロイド/肥厚性瘢痕と呼びます。一般に、傷の範囲を超えて広がる重度をケロイド、範囲内にとどまる軽度を肥厚性瘢痕とし、後者では持続する炎症に伴う痛み・かゆみがみられることがあります。

起こりやすい体質・部位

遺伝やアレルギー素因、内分泌の関与が指摘されます(原因は未確定)。部位は胸部中央・肩・上腕外側・背上部・下腹部など皮膚緊張の強いところに多く、にきび痕や小さな傷から発生することもあります。

治療

圧迫療法、ステロイド局所注射、ステロイド含有テープなどを用います。手術切除を行う場合もありますが、切開部から再発する可能性があるため注意が必要です。必要に応じて局所放射線治療を併用します。

保険診療か自費診療かは来院いただいて、診察の上判断させていただきます。